シマタケ

事務局長のシマタケです。
ヘルスハック大学沖縄は、健康長寿の島・沖縄の魅力や秘訣をもとに
ワクワクな人生をデザインする術をお伝えする場です。


右:まえうみさきこさん
左:崎山夏紀さん

急にやってくるかもしれない在宅介護、しかし、その備えをされている方は少ないのではないでしょうか。

今回は、ヘルスハック大学の研究員、空間心理コンサルタントの まえうみさきこさんと、理学療法士の崎山夏紀さんが行ったセミナー、「仕事も家庭もあきらめない!介護と両立するための賢い備え方」より、

崎山夏紀さんによる在宅介護の際の賢い備え方をお伝えいたします。


介護に対して未知の不安があると思いますが、介護の全体像とその捉え方を知れば、介護対象者や介護者する方に合わせた最適な介護の方法は無限にあります。

講師のご紹介

理学療法士として様々な現場に携わり、現在はNPO法人の理事長としても活動されている崎山夏紀さん。マニュアルに沿った対応だけでなく向き合う方それぞれの「やりたい」に着目して取組みを提案されています。

崎山夏紀(理学療法士)

「心身調整 Larimar 」として、 やりたい!なりたい!叶えたい!を応援したい!をモットーに活動。NPO法人ミライカナイ理事長。

2003-2007年寿量会 熊本機能病院・清雅苑(一般・回復期・神経難病・通所リハ)
2007-2019年友愛会 南部病院(一般・亜急性期・回復期・緩和ケア)
2019-2021年産前産後骨格調整からり(スタッフ・研修、稲福塾)
2020.11~心身調整 Larimar起業。出張施術、エクササイズクラス、講座、読書会etc
2023.3~整形外科 よざクリニック パート勤務
2023.4~国際医療福祉大学院 福祉支援工学分野入学 修士 (テーマ:産前産後)
2023.8~NPO法人 ミライカナイ理事長、  ヘルスハック大学研究員
2024.1~いちまん会 リハ特化型通所介護機能訓練士向けの技術・動作指導

活動を行う際に心がけていること

目の前の方の「なりたい!」「やりたい!」「叶えたい!」 を応援したい想いを素直に表現。

関わる方の想いが最大限に発揮されるよう、今この瞬間の最善を一緒に考えたい。

喜び・感動・幸せの循環を思い描き、ご縁を大切にしています。

慌てなくても大丈夫
家族に介護が必要になった際に確認すること。

しも、家族に介護が必要になったら、あなたはどうしますか?
仕事も家庭もあきらめずに介護と両立するための賢い備え方をお伝えいたします。

全体像と捉え方を知る

もしも、家族に介護が必要になったら?あなたは何が不安でしょうか。様々な不安があると思いますが、慌てないでください。介護の全体像とその捉え方を知れば、介護対象者や介護者する方に合わせた最適な介護の方法は無限にあります。

このブログでは具体的な介護の全体像と捉え方をお伝えいたします。

必要な知識を身につける

一般的に下記のように「親の介護が始まる前に備えておきたいこと。」というような項目があります。ですが、それは一般的な備えで、介護は対象者やご家庭によって状況が違います。

本当に必要は知識はこれからお伝えする介護の捉え方で、それを踏まえて対象者にとって必要な対処を行なってください。

一般的な介護の備え

1、親の意向を確認
2、親の収入や財産を確認
3、介護費用の概算を確認
4、介護保険サービスの概略を確認
5、管轄の地域包括支援センターの確認
6、仕事を辞めずに介護ができる制度の確認
7、きょうだい間で事前に状況を確認

介護の状況は常に変化する

また、知って欲しいのは介護の状況は常に変化するという事です。

日常でも妊娠・出産や子どもの進学や結婚等、様々な変化があります。それと同様に介護の状況も変化します。

その変化も含め次にご紹介する方法で介護の全体像と捉え方を知る事ができます。

夏紀さん

具体的な介護の全体像と捉え方を提唱しているのが、次に説明するICF的介護の捉え方です。

ICF的介護の捉え方

ICF(国際生活機能分類)は、WHO(世界保健機関)が提唱した、人の健康状態や生活機能を包括的に捉える枠組みです。初心者にも分かりやすく以下の3つの視点で説明します。

① 生活機能(できること・困難なこと)

ICFでは、障がいを「できる・できない」だけで判断せず、「どのような生活機能があるか」に注目します。具体的には、次の3つの要素を考えます。

  • 心身機能・構造(例:手足の動き、記憶力、内臓の健康状態など)
  • 活動(例:歩く、食事をする、文字を書くなどの具体的な行動)
  • 参加(例:地域の集まりに参加する、働く、家族との交流など社会的な関わり)

② 環境要因(周りの影響)

生活機能は、本人の状態だけでなく、環境の影響も大きく関係します。例えば、

  • バリアフリーの建物があれば、車いすの人も移動しやすい
  • 介護サービスが充実していれば、家での生活がしやすい
  • 家族や地域のサポートがあれば、外出や交流の機会が増える

個人要因(その人の特徴や価値観)

同じ健康状態でも、人によって感じ方や対応の仕方が異なります。例えば、

  • ポジティブな考え方の人は、リハビリに意欲的になれる
  • これまでの経験(運動習慣がある、仕事でのスキルなど)が、生活のしやすさに影響する
  • 価値観や目標によって、どのようなサポートが必要か変わる
夏紀さん

ICFは、「できる・できない」で障がいを判断するのではなく「生活機能」「環境要因」「個人要因」の3つの視点で考え、より良い生活を送るためのサポートを考える捉え方です。

介護も、ICFの考え方を活用することで一人ひとりに合った支援が可能になります。

ICFの実践

では、実際にICFの介護状況の捉え方を実践形式で説明いたします。

ICF(生活機能分類)の分類表

掲載されている①の表がICFの実践的な分類表になります。

通常の介護は「健康状態」と「新新機能・構造」を元に対処を判断しがちですが、ICFは介護対象者や介護する方の尊厳を大切にするため「活動」「参加」といった生活機能と「環境因子」や「個人因子」まで含めて介護の全体像とみなし対象を検討します。

記入例と介護の捉え方

掲載されている②の表がICFの記入例です。

「健康状態」「心身機能」だけではなく、その他の項目を埋めて、対象者がどんな生活を望み、どんな課題の解決を求めているのかを知る事ができます。

例の表では「活動」の項目で自宅トイレの不安を上げていて、その課題を解決した事で、家事や買い物に参加したいという新たなニーズが生まれています。これも変化になります。

介護する方もICF表を活用

ICFの表は介護対象者だけではなく、介護する方もご利用ください。介護する方もそれぞれ状況が異なります。この表にご自身の状況を記入する事で適正な介護方法を導き出す事ができます。

また、介護対象者と介護する方それぞれの表を照らし合わせて全体像を捉えるとより良いでしょう。

まとめポイント

シマタケ

いかがでしたか。

ご家族を自宅で介護する際に知って欲しい知識をご紹介しました。

まずは介護対象者、介護する方の気持ちや状況を良く知る事が大切です。


ICF表を活用してより良い介護に活かしてください。

講師のご紹介

崎山夏紀(理学療法士)
「心身調整 Larimar 」として、 やりたい!なりたい!叶えたい!を応援したい!をモットーに活動。NPO法人ミライカナイ理事長。

家族に介護が必要になった際に確認すること。

  • 全体像と捉え方を知る
  • 必要な知識を知る
  • 介護状況は変化していくもの

ICF的介護の捉え方

ICF(国際生活機能分類)は、WHO(世界保健機関)が提唱した、人の健康状態や生活機能を包括的に捉える枠組みです。

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シマタケ

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また、会員限定で直接学べるオンラインラボ講座も実施中。

ご自分の時間やスタイルに合わせて楽しみながらご参加ください。

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