

事務局長のシマタケです。
ヘルスハック大学沖縄は、健康長寿の島・沖縄の魅力や秘訣をもとに
ワクワクな人生をデザインする術をお伝えする場です。
今回は、世界的に注目されている沖縄の伝統料理をご紹介いたします。
そのレシピは薬膳料理に通じており、
沖縄県知事認定琉球料理伝承人の宮國由紀江先生が琉球薬膳として提唱されています。
沖縄の伝統料理は先人達が紡いできたスーパーレシピ
人生をワクワクに楽しく過ごすためにも欠かせないのが食。身体の源になっているだけではなく、美味しい料理は心も豊かになりますよね。しかし、食の欧米化が進む現在では美味しいものでも身体が悲鳴をあげてしまうことも、、
そんな中で注目されているのが伝統的な沖縄料理。
沖縄の先人達は、美味しくて身体のためになる琉球料理を受け継いでいました。その薬膳料理にも通じる琉球料理の考え方、レシピの例をご紹介いたします。
そもそも、薬膳料理とは何か?

食べるものと薬の源は同じ
薬膳料理ってどんなイメージでしょうか? 苦く質素な精進料理!
恥ずかしながら僕はそんなイメージでした。
しかし、薬膳料理は「食べものと薬になるものの源は同じ」という中医学理論に基づいたもので、特別な料理でもありません。
例えば「生姜」。
温まりたい時や風邪を引いた際に料理に取り入れる食材ですが、風邪の漢方薬「葛根湯」にも含まれています。このように、薬膳料理は、食材の効能を料理でいただくというものです。

普段使っている食材で薬膳料理ができる
薬膳料理はクコの実や八角など特別な食材で成り立っているイメージですが、それらは使用する食材の一部で、大半は普段スーパー等で購入されている食材の組み合わせで料理することができます。
また、お肉も欠かせない食材です。よく勘違いされますが薬膳料理は精進料理やヴィーガン料理と違ってお肉も使用します。何より心と身体が美味しいと感じるという事も大事な要素です。

季節やその人の体調に合わせて料理
上記したように薬膳料理は特別なものではなく、普段いただいている豚の生姜焼きや茄子の味噌炒めなども立派な薬膳料理。
ですが、薬膳料理はその人の体調や季節に合わせた食をいただくことが大切です。冷え性の方には冷え性を抑える料理を、季節の変わり目で体調を崩しそうな時は、そのフォローになる料理をいただくことが薬膳料理の考え方です。
単に薬膳料理のレシピを覚えるだけでは不十分で、いただくタイミングや食する方の身体の調子を理解していないといけません。

薬膳料理って特別なものではなく、
体調や季節に合わせた食材を美味しくいただくための料理なんですね。
でも、どの食材をどんな時にいただいたら良いかが分からない!
沖縄の先人達は、それを長年の経験と知恵で学び、
体調や季節に合わせた料理をいただいていたのです。
琉球薬膳とは何か?

御膳本草に記された薬膳の源
琉球薬膳とは沖縄県知事認定琉球料理伝承人でもある沖縄県出身の宮國由紀江先生が提唱されているもの。
宮國先生が中医学薬膳を学んでいく中で出会ったものが、琉球王府の医師が琉球王のために1833年に記したとされる食医学書「御膳本草(ぎょぜんほんそう)」でした。
「御膳本草」からは沖縄の養生食が中国の影響を大きく受けていることが分かり、食べ合わせについて詳しく記されています。当時その考えは庶民にも広がり、薬膳思想や料理が沖縄に浸透していきました。
宮國先生は御膳本草の考え方や伝統的な沖縄料理こそ、必要に応じて家庭に取り入れる事ができる薬膳ということで琉球薬膳料理の提唱に至りました。

沖縄の食材が効果的な薬膳効果を生む
また、琉球薬膳を語るうえで欠かせないものが沖縄の島野菜です。
今では沖縄以外でも手に入りやすくなっているゴーヤーをはじめ、沖縄の野菜は栄養価の高いものが多く、天然のスーパーフードとして知られています。
素材の美味しさを活かすシンプルな調理方がほとんどなので、気軽に食卓に取り入れることができます。

世界的にも注目されている琉球薬膳
沖縄は、健康な100歳以上の方が多く住む地域を指す「ブルーゾーン」として世界的な注目を集めています。
それを記した「ブルーゾーン」という書籍が世界的なベストセラーになっているだけではなく、Netflixでも映像化され紹介されています。
その第一話で沖縄が大きく取り上げられ、中でも沖縄の食について琉球薬膳の宮國由紀江先生が登場し紹介しています。

薬膳って思っていたよりも身近なものだし、
琉球料理は、沖縄の先人達が普段の生活の中で取り入れてきた薬膳料理にも通じるもの。
次の章では、宮國先生の琉球薬膳レシピの一部をご紹介いたします。
琉球薬膳レシピのご紹介
身体のデトックス効果がある
イカ墨汁
ご紹介するのは、伝統的な沖縄料理のひとつ「イカ墨汁」。
近年沖縄の家庭ではほとんど食される事がない料理ですが、イカ墨汁は、身体のデトックス効果があり、特に産後の女性に食べてほしい一品。産後の子宮をお掃除する効果もあると言われ、沖縄では産後の女性にも食されていました。また、春は毒を出す季節のなので春におすすめの料理です。
イカの白い身にはホメオタシスといって自然治癒力の成分が含まれていて、脂肪もないので栄養の吸収も良いです。胃に負担がないように柔らかく炊くのがポイント。
また、墨がデトックス効果をうむ。血の入れ替えを行う効果もあるので男性も定期的に食した方が良いそうです。
意外に手軽に作れるので、ぜひご家庭で作ってみてください。
イカ | 500g |
豚肉 | 150g |
にが菜 | 150g |
水 | 4 l |
こちらもご覧ください。
女性!特に妊婦さんには良い!イカ墨汁の効能と作り方をご紹介
熱中症予防に!
スモモソースのラーメンサラダ
伝統的な沖縄料理だけが琉球薬膳ではありません^^
宮國先生は、御膳本草の食材の活用を活かし現在の食卓でもいただけるお料理もご紹介しています。
ご紹介するレシピは、暑い夏に食して欲しい熱中症予防になる一品。
沖縄食材の冬瓜とトマト、スモモを使用。これらの食材は、素材自体に水分があるだけではなく身体の熱をとる効果もあるそうです。
また、塩揉みして湯がいた豚の三枚肉(スーチカー)が肺や喉の渇きを潤すします。合わせるレタスの程よい苦味がむくみの原因なる余分な水分を吐き出す効果があるので、熱をとって、身体の渇きを潤す料理となっています。
暑い夏に美味しくて身体が喜ぶレシピ。これぞ琉球薬膳の真骨頂です。
すもも | 100g |
トマト | 1個 |
冬瓜 | 50g |
レタス | 適量 |
スーチカー (三枚肉) | 200g |
生ラーメン | 2人分 |
塩 | 小さじ半分 |
砂糖 | 大さじ2 |
酢 | 大さじ4 |
こちらもご覧ください。
熱中症予防は沖縄の夏野菜で美味しく対応!スモモと冬瓜ソースのラーメンサラダ(レシピ紹介)
まとめポイント

いかがでしたか。
世界的に注目されている沖縄の伝統料理を琉球薬膳をご紹介しました。
身近に、そして美味しくいただける料理なので、興味のある方は、ぜひヘルスハック大学沖縄の講座や宮國先生の教室で習ってみてください。
薬膳料理とは何か
- 食べるものと薬の源は同じという中医学の理論に基づいている
- 普段使用している食材でも薬膳料理ができる
- 季節や食する人の体調に合わせてレシピを選ぶのがポイント
琉球薬膳とは何か
- 琉球王朝時代に作られた食医学書が源
- 沖縄の先人は必要に応じた食を知っていた
- 島野菜はスーパーフード
- 世界的にも沖縄の食が注目されている
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